癒絡堂ブログ『ちょっとためになる臨床こぼれ話』

更年期における睡眠のお悩みに対する鍼灸治療

新潟市万代 はり・きゅう・小児はり 癒絡堂(ゆうらくどう) 院長の佐藤 です。

 

更年期障害の症状については、個人差があり、全く気にならない人もいれば、日常生活に支障をきたす程の症状を訴える人もいます。

 

主な症状でいえば、眠れない、頭痛、腹痛、ホットフラッシュ、肩こり、疲れやすい、手足の冷えなどが代表的です。

 

その中でも、睡眠について困っていますというご相談を受けますので、今回はそのことについてお話したいと思います。

更年期睡眠

 

睡眠
人の睡眠は、脳波と眼球運動のパターンで分類されます。

レム睡眠 ・・・ 急速眼球運動を伴う運動
ノンレム睡眠 ・・・ 急速眼球運動を伴わない運動

に分類されます。

レム睡眠は、筋肉は弛緩して休息状態にありますが、脳が活動している覚醒状態にある睡眠です。例えば、目が覚めた時に、夢の内容を覚えているような時の睡眠です。

ノンレム睡眠は、4段階あって(ステージ1~ステージ4)、身体の筋肉は活動を休止しないで、体温は少しだけ低くなり、呼吸や脈拍が穏やかになって血圧も下がります。この時、脳はお休みしていますので、例え夢をみてたとしても、記憶されないので、夢を見ていたかどうかは確認が出来ません。

 

 

ホルモンとの関係
睡眠にとって必要不可欠なホルモンがメラトニンです。

メラトニンは、血中の濃度が1日の周期で変化しており、概日リズムに影響します。日中、光を浴びると、メラトニンの分泌は減少して、夕、夜になってくると、メラトニンの分泌が増えてきて、体温・脈拍・血圧などを低下させて、身体に対して睡眠の準備を促す作用を持つホルモンです。

メラトニンの材料は、セロトニンです。そして、セロトニンの材料はトリプトファンです。

トリプトファンは、タンパク質の多い食品に含まれるアミノ酸です。つまり、バランスを取れた食生活によって、上手にトリプトファンを摂取することでメラトニンを体内に摂取することができます

 

女性ホルモンは、思春期に分泌が高まり、20~30歳代でピークを迎え、40歳を過ぎた頃から卵巣が退化しはじめると共に卵巣ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下してきます。分泌量の変化は自律神経へ影響を与えます。

女性ホルモンの1つであるプロゲステロンは、排卵後の黄体期になるとたくさん分泌され、基礎体温が0.5~1度上がります。つまり、黄体期は睡眠の質が低下しやすくなるのです。

 

日常生活との関係性
更年期といわれるのは、40代半ば~50代半ばの期間といわれています。

この時期は、家庭においても子供のことや親のこと、家事、共働きなら仕事のことと慌ただしい日常だと思います。女性の役目は非常に多く、身体を酷使する時期です。

ちょうど、忙しい時期に、身体のホルモンの変化も合わさって、更年期症状が現れてくるのです。

 

 

当院での更年期における睡眠のお悩みに対するアプローチ
更年期症状の方だけじゃなくても、睡眠におけるご相談は非常に多いです。

基本的に、睡眠障害を訴えられている方へのアプローチは、主に4つに分けられると思います。

一般的には、

・入眠障害
・中途覚醒
・早朝覚醒
・熟眠障害

に分けられるのですが、当院では東洋医学的に、睡眠だけに注目するのではなく、普段の生活も含めて、

昼夜問わず身体を騒がしく動かしているタイプ
自分の気力・体力の限界まで頑張るタイプ
人間が見る、話す、聞く、考えることや、昼間活動することができないタイプ
冷えのぼせがあるタイプ

の4つに分けて、症状の判断をしていきます。

それぞれ、治療の仕方が違ってきます。

そして、この4つのタイプの中で4のタイプになった時には、更年期の睡眠障害というのは、落ち着いてくるんですね。あとは、冷えとのぼせの調整が出来れば、睡眠におけるお悩みが解消するのです。

更年期に効くツボとか、睡眠に良いツボなどありますが、個人差がありますので、全く効果がないこともあります。

つまり、眠りが悪いのかとか、途中で目が覚めるのかに注目するのではなくて、どうして眠りが悪いのかの原因が何なのか?を考えないといけないんです。

ちなみに、睡眠導入剤については、当院が分別しているタイプ全てには適さないと思っています。

つまり、強制的に体を睡眠させてしまうので、日中も眠っている状態ということにもなります。

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