癒絡堂ブログ『ちょっとためになる臨床こぼれ話』

アトピー性皮膚炎 かゆみと湿疹 症例

*効果が現れるには個人差があります。

患者
男性 28歳

 

 

症状
顔面、頭、腕、背中、足などのアトピー性皮膚炎

 

 

来院理由
4年前、突然、全身に痒みと湿疹が出て、皮膚科を受診。ハウスダスト・花粉のアレルギーと言われた。ステロイド軟膏を出されて、塗っている。
アトピー性皮膚炎に鍼灸が効くと、HPで見たので、受けてみようと思った。軟膏を塗らなくても良いくらいになりたい。

 

 

治療方針
所見は、腕と足(膝周辺)と背中には、湿疹と掻いた跡があった。顔は全体的に疎らに赤味を帯びた湿疹が点在している。髪の毛の生え際にも点在していた。

身体全体を診ると、足首から足の指の先までが冷たく、上半身は熱がこもっているようで触ると非常に温かい。しかし、汗はかいていない。

本人に、上半身は熱くないですか?と聞いたが、自覚症状はない様子。汗はかきやすいかと伺うと、汗はかきにくいとのこと。

アトピー性皮膚炎の方や、アレルギーを持った方の典型的な特徴であると判断して、まずは上半身の熱を放散させるような治療および汗が少しでもかくような体質にしていく治療をしていく旨を本人に伝える。

本人は、一回でアトピー性皮膚炎が治ると思っていた模様で、時間がかかることに疑問をいだいていた。

 

 

治療経過
手足に、数本(3本)ツボに鍼をする。これは、五臓六腑を整えるための手技である。

さらに、アレルギーの方などは、外や内からの環境から身を守る働きが委縮しているので、その働きを回復する鍼を行う。

背中、顔など湿疹が出ている所に、散鍼という手技を行う。この時点で、上半身の熱っぽさは全くなくなっていた。

本人は、鍼は痛いという風に思っていたのか、今何をしているんですか?という質問が頻繁にあった。

一回目は、以上で終了。

 

二回目は、一週間後に来院。治療は前回と同じく行う。初回に気になった上半身の熱っぽさは全くなく、足先の冷たさは、前回より改善していた。掻いた跡が薄くなっているので、聞いてみると、そう言われると、掻いていないかもしれないという返答。

 

三回目は、一週間後に来院。治療はほぼ前回と同様に行う。かゆみがそれほどなかったので、顔以外はステロイド軟膏は塗っていないとの事。かゆみや湿疹は出ていないが、いつ再発するかわからないので、量を調節するようにお願いする。

 

 

考察
アトピー性皮膚炎やアレルギー症状は、年々増加傾向にある。しかし、鍼灸が効くという認知度は非常に低い。

今回の場合は、熱というのが「陽」という部分にあったために、治療数回で熱が取れ、かゆみと湿疹が軽減したものと考えられる。

ただ、私たちは自然の中で生き抜くために、自分を守る機能、治していく機能が備わっているが、現在は自然と遮断された環境で生きているために、機能が失ってしまっている。

失ってしまった機能を、鍼灸で体に教えていくためには、数回では非常に難しいことである。根気強く継続していかなければならないことである。

継続していくことで、ステイロイド軟膏の必要性も無くなるのではないのか。

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