新潟市万代の鍼灸院
はり・きゅう・小児はり
癒絡堂(ゆうらくどう)
院長の佐藤です。
先日、このようなご質問を受けました。
「生理周期が安定するには、はりに何回通えば良いですか?」
質問にお答えするのに、非常に悩ました。
どういう生理周期なのか、生理痛やその他の症状についても全く情報のない状態で、当院では何回くらいで安定しますよという断定はできませんので、以前、治療の大家と言われる方の本に書いてあった言葉を引用して、答えました。
それは、
「生理になりそうな一週間前くらいに来てください」
ということです。
これは、男性には分からないのですが、女性にはお分かりだと思いますが、生理前には必ず兆候というものがあり、経験しているのです。
例えば、お腹がはる、食べ物をやたら食べるようになる、逆に食べなくなる、おっぱいがふくらんでくる、
頭痛がある、ムカムカする等
気づかないというか、言わない人もいます。
詳しく説明しますね。
初めに、東洋医学では、人間は生命維持との要素として、「気」「血」「水」の要素が体内を循環することによって、健康が保たれますし、生命が維持されていると考えれています。
その中での「気」というのは、生命エネルギーと言われており、原気、営気、衛気、宋気というものがあります。
その中の「原気」というのは、2つあり、
「先天(せんてん)の原気」
「後天(こうてん)の原気」
というのがあります。
「先天の原気」というのは、生まれながらにして持っているエネルギー、つまり、両親が生みだしてくれた生命エネルギーのことです。
「先天の原気」というのは、生まれながらにして持っていますが、年齢を重ねるごとに減少していきます。
分かりやすくいうと、老衰という状態は、もう「先天の原気」というのは、ほとんどない状態です。
例えば、ロウソクに火をついた状態が生まれてきた時で、火が消えそうな時が人の死に近い状態という風に考えていただくと、「先天の原気」はわかりやすいと思います。
「後天の原気」というのは、簡単にいうと、呼吸と飲食です。呼吸と飲食から、身体に必要な栄養を取り入れて、「先天の原気」を極力減少させずに、「後天の原気」により、生命エネルギーを消費していくということです。
生理については、分かりやすくいうと、赤ちゃんが出来なかった時に、必要なくなった子宮内膜を輩出する生理現象なのです。
女性は、生まれたときに、「卵胞」というもとを「卵巣」というところに持っています。
思春期になり、赤ちゃんができる身体になると、女性ホルモンによって一定のサイクルで、「卵胞」という卵が排出されます。これが「排卵」ということになります。
排卵が起きますと、子宮という場所の子宮内膜が膨らんできます。つまり、赤ちゃんをフカフカのベッドで迎えようとしているのです。
「排卵」された「卵胞」は、「卵管膨大部」というところで、「精子」を待っていて、そこで「受精」すれば「受精卵」として、子宮の方へ向かって、子宮内膜に着床します。
着床すれば、妊娠となります。
着床しなければ、フカフカしたベッドは必要なくなりますので、次の排卵に向けた新しい子宮にしておかなければなりませんので、今あるフカフカしたベッドを体外へ排出しなければなりませんので、生理という形で体外へ排出するわけです。
東洋医学でも、一定のサイクルで妊娠への準備が行われていると考えられています。
新しい生命エネルギーを作るには、先ほど申しました「先天の原気」と「後天の原気」が必要になってきます。
これについては、次回詳しくご説明したいと思います。
最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
感謝いたします。