初めての方へ-鍼灸が初めての方でも安心して治療を受けていただけるように様々なご説明を丁寧にいたします

鍼灸と食養

医食同源

食イメージ「医食同源」とは、病気を治療することも日常の食事をすることも、共に生命を養い健康を保っていくために欠かせないものであるということ。要は源は同じなんだという考え方です。

これは、食べ物はもともと生薬と同じ自然界の中で育っているものです。ですから、本来食物と薬というのは区別できないのです。古代の人々は、様々な体験からあらゆる物に自然の性質を身付けだし、その中で、病気の治療に役立てられるものを生薬として、普通に食べられるものを食べ物として分類しました。

近年、科学の進歩により、食べ物には人間の健康を維持する働きがあることが分かってきました。

「生活習慣病」というのは、悪い食生活が要因となることが多いです。ですので、先人たちの知恵を見直して、食と健康の関係を考えていくというのが、「医食同源」なのです。

陰陽

陰陽イメージ古代の人々は、すべて自然現象は2つに分類されるという宇宙観を作りました。例えば、天と地は、天=陽、地=陰。日と月は、日=陽、月=陰。水と火は、火=陽、水=陰。昼と夜なら、昼=陽、夜=陰。というように分けました。これはそれぞれ正反対の性質を持ちます。

人間の身体も同じように、腹は陰、背中は陽。上半身は陽、下半身は陰。という風に分類されます。太陽にあたる割合の多いほうが陽、少ないのが陰と言えばわかりやすいです。

五行

古代中国人は、万物が5つの要素(木、火、土、金、水)の運動変化によって成り立っていて、5つすべてが欠けてはいけない基本物質であると考えていました。

「木」は、発芽・伸びる・成長するなど、木のような性質のものを言います。
「火」は、温熱・炎のように上昇するなど、火のような性質のものを言います。
「土」は、全ての物が大地に帰るような、土のような性質のものを言います。
「金」は、沈む・変革・統合するなど、金のような性質のものを言います。
「水」は、潤す・滋養・下の方向に流れる・冷たいなど、水のような性質のものを言います。

この5つの要素には、互いに生み出し(相生関係)、互いに抑制し合う(相剋関係)という関係があります。東洋医学では、特に臓腑(五臓六腑)と五行との関係が重要で、生命体は五行から成り立って、互いに生み出し、互いに抑制し合うことで、片方が高まりすぎず、抑制しすぎずバランスを保って正常な機能を保つという考えです。

図:五行と五臓六腑

食材には、それぞれの性質があります

日本には四季があり、各季節ごとに「旬」の食材があります。「旬」というのは、食材がその季節になると、栄養分が増えて最も美味しい時期という意味合いと、この季節に食すると健康に良いという意味も含まれています。

食材は、寒熱・昇降・収散・潤燥という作用を持っています。

「寒熱」は、身体を温める作用と冷やす作用を持った性質のものです。
「昇降」は、気を昇らせる作用と降ろす作用を持った性質のものです。
「収散」は、体内に収める作用と体外に発散する作用を持った性質のものです。
「潤燥」は、身体を潤す作用と乾燥させる作用をもった性質のものです。

食材は、味というものがあり、古代の人は、長年の経験から味が身体にどのような影響があるかを体験的に習得し、それを「五味」に分類しました。そして、「五味」と「寒熱・昇降・収散・潤燥」と関連があり、「五行」とも関連があることを体系づけました。

「五味」は、酸味・苦味・甘味・辛味・塩味に分類されます。

そして、自然治癒力を高めるためには、食材の特徴を知り、摂取することにより健康になるという東洋独特の考えがあります。

図:五行と五味

体質を診断して、鍼灸と食養によって、自然治癒力を高めます

人それぞれには体質があります。それは千差万別です。これを東洋医学に基づいた診察で分類し、それに合った治療と食養をしなければなりません。
例えば、

イラスト:温める作用・温める作用午後になると体調が悪くなる、食欲がない、気力がない、などという方は、「陽虚」といって、身体を温める力が不足している状態です。治療で温める治療を行っても、食養で身体を冷やすような食材(例えば、茄子や蕎麦や抹茶など)を摂取すれば、一方では温める作用、片方では冷やす作用となり、体質には適さないことになります。

より自然治癒力を高めていくために、「脉診流経絡治療」と「食養」というのは、両方があって初めて高まっていくものです。

当院では、普段の生活の中で簡単・気軽にできる食養やセルフケアについての指導も行っています。